日本生化学会にて発表しました
演題は「Aldo-keto-reductase family 1, member c6 (Akr1c6)の機能解析」です。
加齢指標タンパク質30(Senescence Marker Protein-30, SMP30)は、加齢に伴い肝臓や腎臓で減少します。
私たちは、 SMP30遺伝子発現の加齢変化と相関する遺伝子を探索するため 、6月齢と29月齢のC57BL/ 6雄マウスから肝実質細胞を単離し、 1細胞単位での遺伝子発現を網羅的に解析できる包括的シングルセ ル解析(single cell RNA seque
ncing, scRNA-seq)を実施した。その結果、 SMP30遺伝子発現と相関する遺伝子としてAldo- keto-reductase family 1, member c6 (Akr1c6)を見出しました。
ncing, scRNA-seq)を実施した。その結果、
興味深いことにAkr1c6のファミリータンパク質である、 Akr1a1とAkr1b3はビタミンC合成酵素であることが以 前に報告されています。
また、 SMP30は哺乳類におけるビタミンC合成経路の最後から2番目 の酵素、 グルコノラクトナーゼであることを私たちは明らかにしています。
そのため、 Akr1c6はビタミンC合成酵素である可能性が高いと考えられ ます。
そのため、
そこで、私たちはAkr1c6遺伝子欠損マウスを作出し、 ビタミンCを含まない餌で飼育しました。
そして、 血中や様々な臓器のビタミンC量を野生型マウスと比較しました。 その結果、 Akr1c6遺伝子欠損マウスの腎臓でのビタミンC量は、 野生型マウスに比べて低値を示しました。
これらの結果により、 Akr1c6はビタミンC合成に関与する可能性が示唆されました 。
新村さんは学会発表が今回で4度目となりました。